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●討論−ぬかが和子議員(2025年7月11日)
◎ぬかが和子 議員 ただいま議題となりました第84号議案 財産の処分について、第85号議案 建物売買代金請求訴訟の和解についてに対し、日本共産党足立区議団を代表して討論を行います。
本議案は、古庄ビル内にある「竹の塚駐車場」の清算・処分に関わる議案であり、賛成をいたしますが、この案件を教訓化するためにどうしても指摘せざるを得ないことがあるため、討論を行うものです。
もともとこの駐車場は、株式会社足立都市活性化センターが「公共駐車場」として造ったものでした。平成3年7月、国が特定商業集積整備法を制定し、民活法、中小小売商業振興法を改正したことを受け、区が資本金10億円のうち、92.3%を出資、つぎ込んで、株式会社足立都市活性化センターを立ち上げ、商業振興・まちづくり計画の策定など、商工行政のほとんどを委託・丸投げし、旧本庁舎の跡地利用までやらせました。民間会社をつくればうまくいくかのように描いてスタートしましたが、僅か13年で、掲げた目標も達成しないまま解散する事態となりました。
竹の塚公共駐車場は、平成8年12月、期間30年間の建物譲渡特約付定期借地契約で古性氏などが所有する土地を借り、古性氏が経営する古庄ビルと活性化センターとの共同事業で造られました。活性化センターは、都区駐車場整備基金特別融資を受けて、一番お金が掛かる地下部分に駐車場を造りました。区からの補助金を一切もらわなくても、独立採算でやっていけるとバラ色に描いて強行しましたが、二度黒字になっただけで、結果として駐車場建設に掛かる約3億円の債務などが残り、区が引き継ぎました。
この事業スキームは、今では考えられないほど特定事業者に至れり尽くせりの異常なもので、当初から繰り返し我が党だけが指摘したとおりの結果となりました。
まず、古庄ビルの地下に造る駐車場を「公共駐車場」だとして、株式会社都市活性化センターが、イニシャルコストとして公的資金7億3,400万円投入して、建設してあげました。単なる民間商業施設ビルの駐車場ですから、そのビルには駐車場附置義務があり、ここに公費を投入したというわけにはいかないため、130台分の駐車場のうち附置義務分31台分を除いた99台分が「公共駐車場」だとしてスタートしました。
ランニングコストも異常なものでした。事実上、古庄ビルの商業施設の利用者のための駐車場でしたが、区側が区分所有していた99台分の駐車場の地代を年間900万円払い続けて「公共駐車場」だとしていました。地価相場が下がっているのに、途中で200万円地代を値上げしていました。
次に、附置義務分の31台分を年間376万円払って、区側が借り受けました。理由は、一括管理を行った方がよいからとの理由でした。こうして商業施設の地下駐車場を一体管理する権限を得た足立区側は、管理運営を年間2,000万円で指定管理に委ねることにしましたが、その指定管理先が何と単独指定で、古庄ビル側の関連会社でした。
古庄ビル側は自分の商業ビルの駐車場を区に造ってもらって、しかも毎年3,270万円余を手に入れ続けてきました。ちなみに、古性氏は当時の自民党の足立総支部長でした。平成21年の最終補正予算審議では一括管理で得た駐車場収入は3,800万円ありましたが、区に歳入されたのはわずか70万円で、合計4,000万円が古庄ビル側に入っていたこと、駐車場の管理費と称してビル全体の清掃費用まで区側が払っていたことが明らかになりました。
区は区民の税金を投入し、92.3%の株を持つ最大株主として、株式会社都市活性化センターに代表取締役社長をはじめ、多くの役員を派遣してきました。「共同事業者に至れり尽くせりの運営をしてきたことを含め、このような事態を招いたことは『善管注意義務違反』に当たるのではないか」と繰り返し指摘してきても、区は責任を棚に上げ、駐車場の公共性を強調し、税金を投入してでも維持しなければならないと主張し続けてきました。
結局、近藤区長の就任後の平成26年度に「公共駐車場」を放棄し、単なる民間駐車場とすることで、管理運営費用や附置義務31台分の借受け分の費用はなくなりましたが、それでも区所有分99台分の駐車場の地代を10年間払い続けざるを得ず、総額約12億円の税が特定企業につぎ込まれてきました。当時区長は、この古庄ビル、そしてPPP(官民パートナーシップ)第1号の東京芸術センター、シアター1010を運営していた株式会社足立コミュニティ・アーツ、こちらも代表取締役は古性氏でした。この三つについて三つの負の遺産とし、解消に尽力する姿勢は評価するものです。
本議案は、期間30年間の建物譲渡特約付定期借地契約の切れた令和5年を契機とし、区分所有していた財産を処分すること、古庄ビル側と「建物売買代金請求訴訟の和解」をすることについての議案ですが、この負の遺産の総括をしっかりと行う必要があります。質疑した建設委員会では、かつて私も繰り返し指摘してきた、「中途解約できる規定がない」「契約の在り方」などを課題とし、リーガルチェックの強化体制を図ってきた旨の答弁がありました。同時に、最大の教訓は、力のあるものや声の強いものになびくことが、公共の利益に反するということ、住民ニーズを最優先して区政運営をしなければいけないということではないでしょうか。教訓をしっかり生かした区政運営を行うことを強く求め、討論を終わります。