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●討論−はたの昭彦議員(2025年12月8日)
◎はたの昭彦 議員 ただいま議題となりました第110号議案 令和7年度足立区一般会計補正予算(第7号)について、日本共産党足立区議団を代表して討論を行います。
本補正予算は、介護・障がい福祉サービス事業所、保育・就学前教育施設への物価高騰支援に関わる区独自の給付金の下半期分や、防犯物品や消火器等の設置及び購入補助金の申請が見込みより多かったことへの対応としての事業経費の増額、また、区立学校校庭の地中金属物調査を専門事業者に委託するための経費など、我が党が繰り返し求めてきたものも含まれており、補正予算そのものは賛成します。
しかし、債務負担行為に計上されている旧こども家庭支援センター跡地等に整備する公共施設等の取得費の在り方については問題があり、指摘せざるを得ないため、討論を行うこととしました。
債務負担行為に計上された85億円余は、綾瀬駅近くの旧こども家庭支援センター跡地に計画している区民事務所や保健センターが入る公共施設と、憩いの場、多目的ホールが入る建物をPFI方式によって民間事業者に建設してもらい、この2つの建物を区が買い取るための経費としてのものです。
区は、民間事業者が建設する収益施設に居住系の用途、すなわちマンションを認めることの理由に、民間事業者の収益性の向上で事業の実現性が高まるとしています。
しかし、建設コストや人件費の高騰で、中野サンプラザや国立劇場をはじめ、全国で民間事業者による再開発などの事業が中止、撤回に追い込まれています。
足立区でも、六町駅前の区の土地を使った駅前施設建設において、事業者が採算性から撤退したばかりです。しかも区は、事業者選定に当たっては、区が求める条件に応えられていない内容や地域への貢献が乏しい内容が1つでもあると判断した場合は選定を見送る、つまり、民間にプランニングまで丸投げすることで、またもや遅れる可能性があることが明らかになりました。
区民要望のないマンションまで建てることで工期も延びます。旧こども家庭支援センター跡地活用は、既に10年以上先送りされているものであり、これ以上の先送りは絶対に許されません。このことを委員会で指摘すると、区長は「民間であろうと直営であろうとリスクは同様」また、「確かにこれ以上遅らせられないというものは一方である中で、だからといって意味のないものを造っても仕方ない」と答えましたが、跡地活用に対する区民アンケートにも、要望のないマンション建設を区の土地に区が誘導して建設を認めることにどのような意味があるのでしょうか。大型開発でマンションの分譲価格や固定資産税、家賃の高騰を招いていることで区民からも相談が寄せられている中で、一層拍車を掛けることにつながりかねません。
また、区は民間事業者活用の理由に定期借地料収入による財政負担の軽減を挙げていますが、跡地活用では民間施設の建物の中に、憩いの場、多目的ホールを入れる計画案も想定されており、この場合は、区が民間施設に賃料を払って借りることになります。委員会でこの場合の収支見込みを聞いたところ、施設管理課長は「当然建てたよりも借りた方が収支としては高くなるという認識」と答え、民間施設の床を借りると区が自ら建設するより余計にお金が掛かるということを認めました。総務委員会で他の委員の他の質問に副区長は、「最小の経費で最大の効果を上げることが自治体に課せられている」と答えていましたが、跡地活用ではそうなっていないではありませんか。
また、民間事業との相乗効果でにぎわいの創出と言いますが、全国には、公共施設を核とした複合施設で大変なにぎわいを生み出している事例は幾つもあります。物販や飲食店があれば、にぎわいの創出につながるなどというものではありません。そもそも、PFI事業は、資金力のある大手事業者しか参入できず、区内事業者を最初から排除するものです。PFI事業でなく、単独での施設検査にすれば、マンションの建設も必要なくなり、工期の短縮にもつながり、更に区内事業者活用の可能性が増えることで事業実現性も高まるのではないでしょうか。
区有地に造る公共施設まで民間に建ててもらい、区が買取りや家賃を払い続ける在り方を改め、最初のエリアデザイン計画を中止、撤回したときの用途も含め、区民が望む施設を区が責任を持って造るべきという指摘を誠実に受け止めることを強く求めて、討論を終わります。